SCROLL
〜 人類史上初、
死後デジタル労働人口が急増中 〜
近年テクノロジーの発達により、個人データを利用して、故人を擬似的に復活させることが可能となりました。
故人の発言を学習してAIのキャラクターを生成したり、
Deepfake と呼ばれる顔画像を学習して故人の顔と差し替えるなど、
ともすれば肖像権を侵害してしまうような表現も可能になり、
倫理観の面などから多くの議論を巻き起こしています。*参考事例
私たちはこの状況を「D.E.A.D.(Digital Employment After Death = 死後デジタル労働)」と名付けました。
この人類初の状況に対して、死後の個人データ保護や肖像権に関する法制度や社会環境はまだ整っていません。
このサイトでは、そんなD.E.A.D.に対する世論を整理し、理解を深め、
あなた自身の意思を表明することができます。
あなたは死後、あなたの個人データとAIや
CGなどを利用して
「復活」させられることを許可しますか?
あなたの意見を投票してみよう
あなたの意見を投票してみよう
※サイト上での現在の集計結果
調査
人々がD.E.A.D.に対してどのように考えているか把握するため、アンケート調査を実施しました。
■調査概要
調査日:2020/1/30~2/7
調査対象:日本/アメリカ
調査人数:1030名
調査方法:WEBアンケート調査
多くの人が「復活」を望んでいない
死後、個人データとAIやCGを活用して自身を「復活」させることを許可しないと答えた方は全体の63.2%で、半数を超える結果となりました。
あなたは死後、あなたの個人データとAIやCGなどを利用して
「復活」させられることを許可しますか?
YES36.8%
NO63.2%
0%
一方、自分以外の誰かを「復活」させたいか?という問いに対しては76.7%と、自分の「復活」を許可しないと回答した数を上回る結果となりました。
これは、他人の「復活」において当人の意思が確認できないからということも一因かもしれません。
亡くなっている人間を、その人のデータとAIやCGなどを
利用して「復活」させたいと思いますか?
YES23.3%
NO76.7%
0%
若い世代のほうが許容度が高い
また、死後のデータ利用に関して、許可しない割合は50代以上では53.8%に対し、20代以下では36.6%と、若い人ほど許容度が高くなる傾向がありました。
これはSNSネイティブ世代にとって、自分の写真や動画が他人に利用されることが日常的にあり、この慣れが死後のデータ利用に対しての抵抗も薄めていると推測できます。
あなたは、あなたが死んだ後、自分の個人データを誰かが利用することを許可しますか?
NOYES目的による
親しい人なら信頼できる
「個人データの閲覧・取得」、「個人データを活用して新たなコンテンツを作成する」のいずれの用途においても、家族や信頼できる知人に比べ、他人によるデータ利用への許容度は著しく低くなっています。
このことから、信頼関係に基づいたデータ利用をより望んでいる事が分かります。
ただし、遺族と契約の上で他人が有償利用する場合は、許容度が少し上昇しています。
あなたが死んだ後、自分の個人データを誰かが利用することについて
認められるものはどれですか?
家族や信頼できる知人が、
あなたの個人データを閲覧・取得する
家族や信頼できる知人が、あなたの個人デー
タを活用して新たなコンテンツを作成する
他人が、あなたの個人データを
勝手に閲覧・取得する
他人が、あなたの個人データを活用して
勝手に新たなコンテンツを作成する
他人がご遺族と契約の上、
あなたの個人データを有償で閲覧・取得する
他人がご遺族と契約の上、あなたの個人データを
活用して有償で新たなコンテンツを作成する
その他
該当なし
捏造への拒否反応
故人のデータを利用してコンテンツを作成する場合の表現方法としては、BOTなどによるテキストでの表現→音声での表現→映像での表現と本人の再現度を高めるほど許容度が低下する傾向が見られました。
さらに、生前に発言した内容でない事象を生成されることは、発言した内容の再現にくらべ許容度が半減しており、捏造されることへの拒否反応が強く見られる結果となりました。
あなたの個人データを利用して新たなコンテンツを
作成する場合、
次のコンテンツのうち、
認められるものはありますか?
BOT(自動投稿プログラム)が
生前に発言した内容を書き続ける
BOT(自動投稿プログラム)が生前に発言した
ことのない内容を音声で会話し続ける
あなたの声がAIにより自動生成され、
生前に発言した内容を音声で会話し続ける
あなたの声と文脈がAIにより自動生成され、生前
に発言したことのない内容を音声で会話し続ける
あなたの声と姿がAIにより自動生成され、
生前に発言した内容を映像で演じる
あなたの声と姿と文脈がAIにより自動生成され、
生前に発言したことのない内容を映像で演じる
その他
該当なし
意思表明して話し合おう
亡くなっている人を「復活」させたくないと思っている人の理由を国別でみると、日本では「本人の意志が確認できない中で『復活』させるべきではない」が最多であった一方、アメリカでは「倫理的にタブーだと感じる」が最多でした。日本では、生前の本人確認の重要性が高い一方、アメリカは、そもそもの倫理観が重要となっています。
このように地域、文化背景によって多様な意見が存在します。
自分の意思を生きているうちに周囲に伝え、話し合いをしておくことが重要であると言えます。
どうして「復活」に反対なのですか?
【日本】
【アメリカ】
表明書
あなたの死後、個人データとAIやCGなどを利用して「復活」させられ、
D.E.A.D.になることを許可するかどうかについて、
生きているうちにあなたの意思を表明しましょう。
作成した文書は、ダウンロード/シェアすることができます。
以下の設問にチェック、記入し、意思表明をしてください。
この表明書は、あなたの死後、あなたの個人データとAIやCGなどを利用して「復活」させられることを許可するかどうかについて、生前に意思を表明しておくための文書です。
あなたの意思を家族や周囲の方々へシェアすることで、ご自身の意思に反した死後肖像の濫用を抑制することにつながります。
次の通りの対応を希望します。
私は、私の死後、個人データとAIやCGなどを活用して「復活」させられることを以下の範囲において許可します。
私を「復活」させることを許可する対象
親族
知人
私が指名した人
すべての人
私を「復活」させる際の、生前の事実への準拠範囲
生前の発言内容、性格、外見などの事実を厳守する
生前の発言内容、性格、外見などの事実をもとに生成することを許可する
生前の事実に基づく必要はない
私を「復活」させる際の表現許容範囲
BOT(自動投稿プログラム)がテキストを書く
私の声がAIにより自動生成され、音声で会話する
私の声と姿がAIにより自動生成され、映像で再現される
私を「復活」させる際の対価の有無
有償
無償
私は、私の死後、個人データとAIやCGなどを活用して「復活」させられることを一切許可しません。
2020年3月現在、本文書の法的効力が保証される仕組みはまだ整備されていません。しかしながら、私たちは本サイトを通じてこの問題が広く世の中に認識され、死後の肖像権管理の仕組みが誕生するきっかけとなることを願っています。
※D.E.A.D. DECLARATION はPDFでダウンロードしていただき、データで保存するか、印刷して大切に保管してください。
※参考事例
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